近年では様々な病に効果があると謳われた乳酸菌を使用した機能性ヨーグルトが話題で人気です。
テレビ番組では医師が出演する番組でヨーグルトを自身が日常的に健康管理の為に飲んでいるというシーンもよく出てきます。
多くの方も見たことがあるのではないでしょうか。
そんな機能性ヨーグルトですが、筆者が違和感を持っている点があります。
それは、ヨーグルトは薬でも特効薬でも無いという点です。
確かに、健康維持に良いと言われているヨーグルトですが、メディアで「○○の病に良い」と言われると、あたかもヨーグルトがその病に効く特効薬の様に捉えている方が多いようです。
今回はその点を踏まえて皆さんへ筆者の考えなどを含めてお伝えさせていただきたいと思います。
※下記に記載することはあくまでも筆者の独断と偏見で書いた単なる個人的な考えです。
▼目次
かつてヨーグルトはデザートの一種だった
覚えているでしょうか、かつて私達のヨーグルトの捉え方はデザートの1つだったことを。
筆者も小学生・中学生の頃、ヨーグルトが家の冷蔵庫に入っていると、嬉しくて喜んでいました。
それは何故かと言うとヨーグルトがデザートであり、お菓子の様な捉え方だった為です。
当時から、健康の為になんとなく良いという事も言われていたようですが、ほとんど多くの方はデザート感覚で食べていたと思います。
それまではメディアでヨーグルトが取り上げられる事もほとんどありませんでしたが、それが徐々に、ヨーグルトの健康効果が謳われるようになったのです。
ヨーグルトブームの発端はブルガリア
日本のヨーグルトブームの発端は恐らくブルガリアヨーグルトです。
ブルガリア人が長寿で健康。おまけに肌もキレイでも美女も多い。
それは、ブルガリア人がヨーグルトを日常に食す文化があるためだ。と言われ
もう十年以上前の話ですが、なんとなく一時期ブルガリアヨーグルトが日本で話題になっていた事を覚えている方も多いのではないでしょうか。
そこから、乳酸菌が健康に良い。ヨーグルトが健康に良いと言われ、日本で一気に話題になりました。
そのときに有名になったのが明治ブルガリアヨーグルトでしたね。
その後、カスピ海ヨーグルトなど幾つか話題になった物もありました。
その当時はひっきりなしにメディアで取り上げられていました。
そして、それらがキッカケで日本で一気にヨーグルトが話題・ブームになり、乳酸菌やヨーグルトの研究が急速に進みました。
乳酸菌で効果があると謳われている病
そして乳酸菌も研究が進み様々な乳酸菌の効果がいわれています。
一部例を挙げて見たいと思います。
花粉症予防
アトピー性皮膚炎対策
鼻炎対策
便秘対策
肌荒れ対策
インフルエンザ予防
ガン予防
免疫向上
ダイエット対策
などなど。主にどの乳酸菌もこのような効果があるということで試験結果として出ています。
予防や緩和など様々です。
そして現在ヨーグルトを飲む方の多くは、そのような乳酸菌を含んだヨーグルトに対して効果を期待して飲む方が多いと思います。
メーカーが試験で認めた乳酸菌の効果
様々なヨーグルトメーカーが乳酸菌の有効性を試験により確認しています。
例えば下記の通り幾つか例を挙げてみたいと思います。
明治乳業 R-1乳酸菌(乳酸菌1073R-1株)
マウスをインフルエンザに感染させ、乳酸菌1073R-1株を与えるという実験を行いました。
マウスにインフルエンザウイルスを感染させる21日前から感染後4日まで乳酸菌1073R-1株を使用したヨーグルトを摂取させたマウス。
水だけを与えたマウスで経過を観察すると水だけを与えたマウスは10日以内で全滅したのにたいして、乳酸菌1073R-1株を含んだヨーグルトを与えたマウスはインフルエンザウイルスの生存率・生存日数が上昇したという結果となりました。
乳酸菌1073R-1株を使用したヨーグルトを与えたマウスは自然免疫であるNK細胞の活性化、抗インフルエンザウイスル活性の発現が確認されたとのことです。
明治R-1ヨーグルトはインフルエンザに良いという事が話題になったのは、この実験結果によるものです。(情報参照:明治乳業公式)
森永乳業 ビフィズス菌BB536
30名の便秘気味のかたにビフィズス菌BB536を含むヨーグルトを4週間摂取したもらうという実験で、摂取開始1週間後から排便回数と便の形状に改善が見られたとのことです。
排便回数が増加し、便の形状(硬さなど)の改善が見られたとのことです。(情報参照:森永乳業公式)
カルピス L-92乳酸菌
花粉症の症状がある80名にまず花粉を曝露し、L-92乳酸菌タブレットを摂取するグループ。
ただのタブレットを摂取するグループに分け8週間経過を観察するという実験を行いました。
結果、L-92乳酸菌タブレットを摂取したグループの方が花粉症の症状である”鼻の症状””目の症状”に緩和見られたとのことです。(情報参照:カルピス公式)
ヨーグルトはヨーグルト。薬ではない
このよに実際に乳酸菌自体に試験による効果が認められている事は確かです。
そして、筆者もそうですが、私たちはテレビやメディアなどで、○○の食品がこの病気に良い!と、言われるとその食品があたかもその病気の特効薬の様に思いがちです。
ブルガリアヨーグルトが話題になって以降、ヨーグルトの概念が変わり、美容のためにヨーグルトを飲む。健康の為にヨーグルトを飲む。という捉え方となりました。
つまり、今まではヨーグルトはデザートの一種の様な捉え方でしたが、そのようなメディアでの報道により、ヨーグルトに”健康維持”や、”美容”、”ダイエット”、”病気を治す”というイメージに変わってきたのです。
自分自身のヨーグルトの捉え方がいつの間にか変わってきている。。。ということにお気づきでしょうか?
そして今では殆どの人が
○健康のためにヨーグルトを飲む
○美容の為にヨーグルトを飲む
○ダイエットの為にヨーグルトを飲む
○病気予防の為にヨーグルトを飲む
という、健康効果を求めて飲むようになりました。
こうなるともうデザートでもなんでも無く、サプリメントとか薬の様な捉え方と同様です。
たしかに、乳酸菌やヨーグルトの研究は、私達が昔、デザートとして捉えていたときより、研究が進み様々な乳酸菌の機能性が確認されてきています。
ですが、これはあくまでもその乳酸菌にその機能性があるというだけであり、ヨーグルトとして加工されたものが、その病気に特効薬のように働くかと言えばそうではありません。
また、それが試験によって結果が確かめられてはいますが、医薬品のように科学的に立証されているわけでもありません。
あくまでも、試験をすると○○の傾向ある。有効性が見られた乳酸菌が含まれたヨーグルトであって、そのヨーグルトは食品です。
しかし、乳酸菌に効果が認められている。その乳酸菌が含まれたヨーグルトはイメージ的に”薬”と勘違いしてしまい、「これさえ飲めば病は治る。肌がきれいになる。便秘が治る。免疫力が向上する。アレルギーが治る。」と思って飲むことは勘違いです。
あくまでもヨーグルトは食品です。薬ではありませんのでご注意を。
実は筆者もヨーグルト飲み続けています
そんな筆者も実はヨーグルトは飲み続けています。
ココまで言っておいて結局飲んでるのかよ。。。
と、思われた方すみません。
ただ、筆者的には、ヨーグルトは食品と捉え、「○○に効くから。」とか「○○の効果を期待して。」という意味合いで飲んでいるのではなく、乳酸菌を日常的に摂取すること自体は健康に良いとされているため、自分自身の健康管理の一貫で飲んでいるという状況です。
とくに継続して飲んでいるのが明治のR-1ヨーグルトです。
もうかれこれ5年程飲み続けているお気に入りのヨーグルトです。
レビューも書いたことがありますので気になる方は下記の関連記事からR-1ヨーグルトのレビューを御覧ください。